
親切な産婦人科のドクターならば、出産後に退院する時に教えてくださるかも知れません。
ぜひ赤ちゃんと会話ができるくらいになる2歳くらいまでは、ハチミツ(黒砂糖も)やハチミツが使われている食品は避けることをお薦めします。
2歳くらいになるとお話上手になってきます。そのくらい成長してから、ハチミツや黒砂糖を食べさせることにチャレンジするくらいで(タイミングとして)ちょうどいいと思います。
子どもにハチミツを食べさせないと成長できないとか、栄養失調になってしまうなんてことはないのですから。
目次
ハチミツなど甘いものを与えたくなる親心?
生後6ヶ月の赤ちゃんにハチミツジュースを与えて(乳児ボツリヌス症で)死なせてしまったケースがありました。
ハチミツの怖さ(赤ちゃんにとっては避けるべきものだということ)を認識していなかったというのもあるかも知れませんが・・・
それとは別に、自分が好きなもの・美味しいと感じるものを食べさせてあげたい、いっしょに好きになって欲しい、との思いから与えてしまったのでしょうね。
でも、赤ちゃんの腸内環境は未熟・未発達の状態・・・悲劇が起こったわけです。
生後5ヶ月とか6ヶ月という段階で、ジュースを与えてしまったというのも(私個人的には)疑問ですけど。
(ジュースなんてものは防腐剤などが入っているかも知れないわけですから)
仮に添加物なしの100%のジュースでも躊躇すると思います。
本サイトでは食品添加物についてもいろいろと深掘りしています。赤ちゃんに与えるもので迷う時には、ママやパパが我慢するのがいちばんなのです。
そこを選択肢のスタート台にして欲しいものです。
ハチミツとボツリヌス菌との関係、自然界に存在する恐怖の細菌?
ボツリヌス菌は広く私たちの身の回りに存在しています。山、海、河川、沼・・・
ほんの身近な土壌などにも存在しているのです。
泥がついた野菜などにも付着している可能性もあります。
そして当然のごとくハチミツなどにも紛れ込んでいるのです。(約5%のくらいの確率だそうです。ハチミツのビンを20個買うと1個にはボツリヌス菌が入っているということですね)
ボツリヌス菌はやっかいなことに毒素を吐き出すのですが、この毒素は地上最強レベルの強い毒素です。なんと細菌兵器としても利用されたりするヤツです。
ボツリヌス菌の特性・・・芽胞(がほう)
いわば、種(タネ)のような段階、卵の殻のような段階を芽胞というのですが、これが極めて熱に強いのです。100℃くらいの熱では死なないそうです。
まるで核シェルターの中に避難しておいて、いざという時に芽をだして悪さをする、ということになります。

ボツリヌス菌と乳児ボツリヌス症
いわば芽胞というタネの中に入っている植物が芽を出すように、ボツリヌス菌が活動すると毒を吐き出すわけですが、その活動場所として、人の場合は赤ちゃんの腸内が(繁殖場所としては)都合がいい、ということですね。
ボツリヌス菌が食品の中で繁殖・増殖・・・ | その食品を食べると(大人でも)激しい食中毒になったりします。場合によっては生命にかかわる危険があります。 |
ボツリヌス菌が芽胞の段階・・・ | 大人の腸内環境では大丈夫。繁殖しにくいらしいです。 大人は抵抗力がある、ということでしょうね。 |
ボツリヌス菌が芽胞の段階(ただし、赤ちゃんの体内だと)・・・ | 腸内環境が整っていないことから菌が増殖してしまうのです。 |
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とにもかくにも用心用心です。
まとめ・・・赤ちゃんへの配慮とハチミツについて
ボツリヌス菌の芽胞は熱に強いということでした。ということは、加熱殺菌処理程度では死んでくれないということです。
じゃあ、どのくらいの温度でどのくらいの時間加熱すれば・・・ということにもなりますが、そもそもは、そんなリスクのある食べものを赤ちゃんに与える、ということ自体が間違っているよネと判断されることを強くお薦めいたします。
避ければいいだけの話です。食べさせることを親が我慢すればいいのです。周囲が理解・認識して我慢すればいいのです。
成長するにつれて、赤ちゃんの(これからの長い)人生においては、たくさん美味しいものを食べる機会はいくらでもあるのですから。